きゅうり加持

病気の源である因縁をきゅうりに封じ、そのきゅうりを流すことにより病気全快を願い、
年に一度、夏の土用の丑の日に祈祷するのがならいであります。
境内に「きゅうりん」(大きなきゅうりの模型)も設置しておりますので、ぜひ回しにご来山くださいませ。

なぜ、きゅうり・・・

きゅうりは私達が浅漬け、サラダなど、普段から良く口にする野菜ですよね。そんなきゅうりにはこんな歴史が有りました。
原産地は北部インド、ネパールにかけてといわれており、日本には6世紀後半に中国から伝えられたとされています。 全国各地で本格的 に栽培されるようになったのは江戸時代からです。
また、きゅうりの最盛期は6月〜9月、一株で百本出来ると言われているそうです。
品種改良されるまでは、苦みが強すぎたためか、グルメ大名と言われた水戸の黄門様こと徳川光圀公は、「毒多くして能無し。植えるべからず。食べるべからず。」と、昔は捨てられていた事も多く、美味しく食べられなかった歴史もあるそうです。

夏バテ防止に・・・

きゅうり収穫の最盛期の真っ只中である土用の丑の日、この日は恐らく、うだるような暑さで夏バテ、熱中症など、体調の崩しやすい時期ではないかと思います。
クーラーも扇風機も無い時代の昔の人達も猛暑の日は困っていたのでは・・・と勝手ながら想像を膨らませていました。
そんな中、お大師様が中国から持って帰られた、きゅうり封じに当時の人々もおすがりして心身の息災を願われていたのではないでしょうか。

きゅうり封じとは・・・

人の立ち姿に似たきゅうりを私達の身代わりに見立て、きゅうりに我々の病根を託し、独鈷杵という法具で穴を開け、護符を入れ、祈祷し、土に埋めてきゅうりに持ち去って頂き、病魔退散、無病息災、心願成就を祈願するものです。当時人気のなかったきゅうりを活用するという事は、現代のサステナブルな考え方にも通じる所を感じます。
また独鈷杵には「独一法界」と言う言葉があり、
勇猛精進を表し、また摧破を象徴しています。固く尖った仏具を見ていただければ、病魔を払ってくださる、その力強さを想像していただけるのでは無いでしょうか。その法具できゅうりに穴を開け護符を納めます。

また、土用は年に4回、春夏秋冬それぞれの季節の変わり目に周ってきます。夏の土用の丑は、暑さから特に体調の不調をきたしやすくなっている時だと思います。

まとめ・・・

きゅうり封じには、きゅうり・独鈷杵・土用の丑の日、とそれぞれに意味があります。そして、きゅうりの収穫最盛期を迎えた今、悪い物を持ち去っていただければ幸いです。

「きゅうり封じ」を申し込まれる際には少しでもその意味を知っていただくと、より有意義なものになるのではないでしょうか。

きゅうり加持説明動画

きゅうり封じ 次第

□日時
令和6年8月5日(月) 午前9時30分午前11時(2座)

□場所
豊中不動尊 三宝殿

□お申し込み方法
【事前お申し込み】となります。当日欠席でも構いません。
人型がプリントされた申込書に、病気の箇所を黒く塗り、必要事項をご記入いただき前日までに受付を済ませてください。
※ご来山が難しい方は、郵送いただいても受付可能です。

□持ち物
今年から【きゅうり】は、お寺でご用意いたします。

□ご祈祷料
1,000円(きゅうり代含む)

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