〜はばたけ こどもたち〜 Hop(三)  Step(五)  Jump(七)

七五三の千歳飴の写真

秋になると七五三の参拝の季節。今年は密を避けて9月からご祈祷にお見えになる傾向です。
さて、七五三という儀式とその意味をもう一度おさらいしたいと思います。
子供の成長における節目として三才、五才、七才にその年齢に応じた儀式を行う習わしです。
天に向かって真っ直ぐ伸びる竹の節。この節が無ければしなってしまい、高く伸びることはできません。あの堅い節が成長の手助けをするのです。
人生に置き換えると「人の道」を真っ直ぐ歩み、生きていくため、竹の節と同じく堅い何かを人生の中で構築する必要があります。
人生における「節」とは「役目」のこと。子供も親も区切りをつけて成長の階段を上る節目の儀式、それが七五三の意味するところ。

三歳—「髪置きの儀」胎髪を取り、この日より髪を伸ばし始めます。また真綿を頭に乗せ白髪にみたてて、「長寿」を願います。3歳になり、髪の毛を自分で整えるのが役目でしょう。
五歳—「袴着の儀」男の子が碁盤の上に乗り、碁盤の上で初めて大人の正装の袴姿で、大人に見守られる中、自ら碁盤から飛び降ります。5歳になり、袴を自分ではくのが役目でしょう。
七歳—「帯直しの儀」つけ紐を除いて帯とするところから帯解きの祝いともいわれます。7歳になり、一人で帯を結ぶのが役目でしょう。

このように、子供には子供の役目があります。その役目に住しながら「人の道」を踏み外すことなく、歩みを進めるための節目(役目)の年まわり。子供たちの成長を祝うためだけの儀式ではありません。
七五三と書いて、「しめなわ」とも読みます。神域と現世を隔てる結界を意味するごとく、年齢に応じて学ぶべき大切なことや心構えを授かる人生の通過儀礼という節目なのです。現代では本来の意味が伝わらず、晴れ着を着てお祝いし写真撮影をするだけの記念日になっています。
今一度、古来より続くその意味に目を向けていただく良い機会ではないでしょうか。

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