種の中は宇宙でいっぱい

【大賀ハス】ご存知でしょうか?
ハスの権威者である大賀博士が遺跡で発掘された2000年以上前の古代ハスの実の発芽に成功されたので『大賀ハス』と呼ばれております。
当山でも育てており、今年も綺麗なハスの花を咲かせて見せてくれました。
2000年前に咲いていた蓮が、目の前で咲いているのを見ているだけで心が豊かになっていきます。

仏教で縁起のことを「因縁所生」(いんねんしょしょう)とも言います。
この世界は、すべて因縁で成りたっています。
縁は、間接の副因。
ハスの花は、ハスの種が因であり、
種を発芽し成長させる「大賀博士のご尽力、太陽の光、水、土、空気」などは縁になります。

2000年も前の種から綺麗な花を咲かせるに至るまでには、
さまざま条件に、よっていることがわかります。
ハスの種といえども、そこには無限の因縁が複雑にからみあっていて、
このハスの花には「すべてのものが関係している」ことが分かります。
この関係しているという点で、ハスの種は実は「宇宙の縮図」であり、その中に宇宙のすべてが含まれるとも言えます。

「ただのハスの種」だと思ってみると、そうでしかないのですが、その奥に隠された見えないものをちゃんと見れば、そのすばらしさを感じることができるのだと思います。
「見えないものを見ようとする目をもてるかどうか」
これがもてれば、ハスの種の中に「宇宙」を見ることができる。

私たちの実際の生活は、すべて『他力』(まわりのおかげ)からなっています。
「見えないものを見ようとした」とき、
わたしが「生かされている」のは、すべての他人や大いなる自然の恵みのおかげであり、
「ありがたい」という気持ちが芽生えてきます。

1人では何も出来ない。出来ているのは周りのおかげ。

周りからたくさんの栄養をいただくことができれば、きっと綺麗な花を咲かせることにつながるのでしょう。

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